平成21年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3
SMTPサーバに電子メールを送信する前に,電子メールを受信し,その際にパスワード認証が行われたクライアントのIPアドレスに対して,一定時間だけ電子メールの送信を許可する。
クライアントがSMTPサーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
サーバはCAの公開鍵証明書をもち,クライアントから送信されたCAの署名付きクライアント証明書の妥当性を確認する。
電子メールを受信する際の認証情報を秘匿できるように,パスワードからハッシュ値を計算して,その値で利用者認証を行う。
【解説】
ア: SMTPサーバに電子メールを送信する前に,電子メールを受信し,その際にパスワード認証が行われたクライアントのIPアドレスに対して,一定時間だけ電子メールの送信を許可する。
誤り。これは「POP before SMTP」の説明であり、SMTP-AUTHの仕組みではありません。
イ: クライアントがSMTPサーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
正しい。SMTP-AUTHは、SMTP接続時に利用者認証を行い、許可されたユーザのみにメール送信を許可する仕組みです。
ウ: サーバはCAの公開鍵証明書をもち,クライアントから送信されたCAの署名付きクライアント証明書の妥当性を確認する。
誤り。これはクライアント証明書を使ったTLSクライアント認証の説明であり、SMTP-AUTHとは異なります。
エ: 電子メールを受信する際の認証情報を秘匿できるように,パスワードからハッシュ値を計算して,その値で利用者認証を行う。
誤り。ハッシュ化された認証情報の利用はセキュリティの一要素ですが、これはSMTP-AUTHそのものの説明とは言えません。
【答え】
イ: クライアントがSMTPサーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
出典:平成21年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3