平成21年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問8
【問題8】
ウイルスの検出手法であるビヘイビア法を説明したものはどれか。
あらかじめ特徴的なコードをパターンとして登録したウイルス定義ファイルを用いてウイルス検査対象と比較し,同じパターンがあれば感染を検出する。
ウイルスに感染していないことを保証する情報をあらかじめ付加しておき,検査対象の検査時に不整合があれば感染を検出する。
ウイルスの感染が疑わしい検査対象を,安全な場所に保管する原本と比較し,異なっていれば感染を検出する。
ウイルスの感染や発病によって生じるデータ書込み動作の異常や通信量の異常増加などの変化を監視して,感染を検出する。
【解説】
ア: あらかじめ特徴的なコードをパターンとして登録したウイルス定義ファイルを用いてウイルス検査対象と比較し,同じパターンがあれば感染を検出する。
誤り。これはシグネチャ法(パターンマッチング法)であり、既知のウイルスに対して有効ですが、未知のウイルスには対応できません。
イ: ウイルスに感染していないことを保証する情報をあらかじめ付加しておき,検査対象の検査時に不整合があれば感染を検出する。
誤り。これはチェックサムやハッシュ値を用いた整合性検査の手法です。
ウ: ウイルスの感染が疑わしい検査対象を,安全な場所に保管する原本と比較し,異なっていれば感染を検出する。
誤り。これも整合性検査の一つであり、ビヘイビア法ではありません。
エ: ウイルスの感染や発病によって生じるデータ書込み動作の異常や通信量の異常増加などの変化を監視して,感染を検出する。
正しい。ビヘイビア法は、システムの振る舞いの異常を監視してウイルスの感染を検出する手法です。未知のウイルスにも対応しやすい特徴があります。
【答え】
エ: ウイルスの感染や発病によって生じるデータ書込み動作の異常や通信量の異常増加などの変化を監視して,感染を検出する。
出典:平成21年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問8