平成22年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問12
【問題12】
送信元を詐称した電子メールを拒否するために,SPF(Sender Policy Framework)の仕組みにおいて受信側が行うことはどれか。
Resent-Sender:, Resent-From:, Sender:, From: などのメールヘッダー情報の送信者メールアドレスを基に送信メールアカウントを検証する。
SMTPが利用するポート番号25の通信を拒否する。
SMTP通信中にやり取りされるMAIL FROMコマンドで与えられた送信ドメインと送信サーバのIPアドレスの適合性を検証する。
【解説】
ア: Resent-Sender:, Resent-From:, Sender:, From: などのメールヘッダー情報の送信者メールアドレスを基に送信メールアカウントを検証する。
誤り。メールヘッダーは簡単に改ざん可能であり、SPFはメールヘッダーを用いず、SMTPセッションのMAIL FROMドメインとIPアドレスを検証します。
イ: SMTPが利用するポート番号25の通信を拒否する。
誤り。ポート25はSMTPの標準ポートであり、SPFの動作そのものとは関係ありません。
ウ: SMTP通信中にやり取りされるMAIL FROMコマンドで与えられた送信ドメインと送信サーバのIPアドレスの適合性を検証する。
正しい。SPFでは、MAIL FROMで指定されたドメインのDNSに定義されたIPアドレスと、実際にメールを送信してきたIPアドレスが一致するかをチェックすることで、送信元の正当性を確認します。
エ: 付加されたデジタル署名を受信側が検証する。
誤り。これはSPFではなく、DKIM(DomainKeys Identified Mail)の仕組みに該当します。
【答え】
ウ: SMTP通信中にやり取りされるMAIL FROMコマンドで与えられた送信ドメインと送信サーバのIPアドレスの適合性を検証する。
出典:平成22年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問12