平成22年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問23
【問題23】
SOA(Service Oriented Architecture)でサービスを設計する際の注意点のうち,適切なものはどれか。
可用性を高めるために,ステートフルなインタフェースとする。
業務からの独立性を確保するために,サービスの命名は役割を表すものとする。
業務の変化に対応しやすくするために,サービス間の関係は疎結合にする。
セキュリティを高めるために,一度開発したサービスは再利用しない方がよい。
【解説】
ア: 可用性を高めるために,ステートフルなインタフェースとする。
誤り。SOAでは、サービスはステートレスなインタフェースとすることが推奨されます。ステートフルなインタフェースはサービス間の独立性を損ない、可用性やスケーラビリティの低下を招くおそれがあります。
イ: 業務からの独立性を確保するために,サービスの命名は役割を表すものとする。
誤り。SOAでは、サービスの命名は業務内容を明確に示すことが重視されます。役割ベースの命名では業務との関連性が不明瞭になる可能性があります。
ウ: 業務の変化に対応しやすくするために,サービス間の関係は疎結合にする。
正しい。SOAでは、業務環境の変化に柔軟に対応できるよう、サービス同士の依存を最小限に抑える(疎結合にする)ことが重要です。これによりサービス単位での変更や再構成が容易になります。
エ: セキュリティを高めるために,一度開発したサービスは再利用しない方がよい。
誤り。SOAの大きな利点の一つはサービスの再利用性です。適切なセキュリティ対策を講じたうえで、既存サービスを再利用することは推奨されます。
【答え】
ウ: 業務の変化に対応しやすくするために,サービス間の関係は疎結合にする。
出典:平成22年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問23