平成23年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6
【問題6】
X.509におけるCRL(Certificate Revocation List)の運用を説明したものはどれか。
PKIの利用者は,認証局の公開鍵がブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
認証局は,X.509によって1年に1回のCRL発行が義務付けられている。
認証局は,デジタル証明書を有効期限内にCRLに登録することがある。
認証局は,発行したすべてのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
【解説】
ア: PKIの利用者は,認証局の公開鍵がブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
誤り。CRLは失効した証明書を確認するための仕組みであり、認証局の公開鍵がブラウザに組み込まれているかどうかとは関係ありません。CRLを参照することで、証明書が失効しているかどうかを確認できます。
イ: 認証局は,X.509によって1年に1回のCRL発行が義務付けられている。
誤り。CRLの発行頻度は認証局の運用ポリシーによります。通常、もっと頻繁に発行されることが求められます。
ウ: 認証局は,デジタル証明書を有効期限内にCRLに登録することがある。
正しい。CRLは、有効期限内で失効したデジタル証明書を登録するリストです。失効した証明書を無効とみなすために、このリストが利用されます。
エ: 認証局は,発行したすべてのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
誤り。CRLには失効した証明書のみが登録され、有効な証明書は登録されません。
【答え】
ウ: 認証局は,デジタル証明書を有効期限内にCRLに登録することがある。
出典:平成23年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6