平成24年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6
【問題6】
ファイアウォールにおけるダイナミックパケットフィルタリングの特徴はどれか。
IPアドレスの変更が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
暗号化されたパケットのデータ部分を復号して,許可された通信かどうかを判定できる。
戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
パケットのデータ部分をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
【解説】
ア: IPアドレスの変更が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
誤り。IPアドレスの変更や隠蔽はNAT(ネットワークアドレス変換)やプロキシの機能であり、ダイナミックパケットフィルタリングとは異なります。
イ: 暗号化されたパケットのデータ部分を復号して,許可された通信かどうかを判定できる。
誤り。ダイナミックパケットフィルタリングは復号を行わず、あくまでパケットのヘッダ情報などを基に通信の状態を判断します。
ウ: 戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
正しい。ダイナミックパケットフィルタリングは状態保持型の検査を行い、正規のセッションに基づく応答のみを通過させる機能です。
エ: パケットのデータ部分をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
誤り。アプリケーション層の内容を解析して不正アクセスを防ぐのは、アプリケーションゲートウェイやWAFなどの役割です。
【答え】
ウ: 戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
出典:平成24年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6