平成24年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問14
【問題14】
SSLに関する記述のうち,適切なものはどれか。
SSLで使用するWebサーバのデジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので,WebサーバのIPアドレスを変更する場合は,デジタル証明書を再度取得する必要がある。
SSLで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
SSLはWebサーバを経由した特定の利用者間の通信のために開発されたプロトコルであり,Webサーバ提供者への事前の利用者登録が不可欠である。
日本国内では,SSLで使用する共通鍵の長さは,128ビット未満に制限されている。
【解説】
ア: SSLで使用するWebサーバのデジタル証明書にはIPアドレスの組込みが必須なので,WebサーバのIPアドレスを変更する場合は,デジタル証明書を再度取得する必要がある。
誤り。一般的なSSL証明書はFQDN(ドメイン名)に基づいて発行されるため、IPアドレスの変更によって再取得が必要になるとは限りません。
イ: SSLで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
正しい。ICカードやUSBトークンなどに格納すれば、物理的に持ち運ぶことで、どのPCからでも利用できます。
ウ: SSLはWebサーバを経由した特定の利用者間の通信のために開発されたプロトコルであり,Webサーバ提供者への事前の利用者登録が不可欠である。
誤り。SSL/TLSはWebサーバとクライアント間の通信を暗号化するプロトコルであり、事前登録なしでも利用できます。
エ: 日本国内では,SSLで使用する共通鍵の長さは,128ビット未満に制限されている。
誤り。共通鍵長に128ビット未満という法的制限はありません。実際には128ビット以上の鍵が推奨され使用されています。
【答え】
イ: SSLで使用する個人認証用のデジタル証明書は,ICカードなどに格納できるので,格納場所を特定のPCに限定する必要はない。
出典:平成24年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問14