平成25年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問16
【問題16】
ディレクトリトラバーサル攻撃はどれか。
攻撃者が,OSの操作コマンドを利用するアプリケーションに対して,OSのディレクトリ作成コマンドを渡して実行する。
攻撃者が,SQL文のリテラル部分の生成処理に問題があるアプリケーションに対して,任意のSQL文を渡して実行する。
攻撃者が,シングルサインオンを提供するディレクトリサービスに対して,不正に入手した認証情報を用いてログインし,複数のアプリケーションを不正使用する。
攻撃者が,ファイル名の入力を伴うアプリケーションに対して,上位のディレクトリを意味する文字列を使って,非公開のファイルにアクセスする。
【解説】
ア: OSの操作コマンドを利用するアプリケーションに対して,OSのディレクトリ作成コマンドを渡して実行する。
誤り。これはOSコマンドインジェクションの一例であり、ディレクトリトラバーサル攻撃とは異なります。
イ: SQL文のリテラル部分の生成処理に問題があるアプリケーションに対して,任意のSQL文を渡して実行する。
誤り。これはSQLインジェクション攻撃です。
ウ: シングルサインオンを提供するディレクトリサービスに対して,不正に入手した認証情報を用いてログインし,複数のアプリケーションを不正使用する。
誤り。これは認証情報の不正利用による不正ログインの例です。
エ: ファイル名の入力を伴うアプリケーションに対して,上位のディレクトリを意味する文字列を使って,非公開のファイルにアクセスする。
正しい。これはディレクトリトラバーサル(パストラバーサル)攻撃の代表的な手法で、`../`などを使って上位ディレクトリに遡り、機密ファイルへ不正にアクセスします。
【答え】
エ: ファイル名の入力を伴うアプリケーションに対して,上位のディレクトリを意味する文字列を使って,非公開のファイルにアクセスする。
出典:平成25年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問16