平成25年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問17 2025年7月22日
【問題17】
LANの制御方式に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ア
CSMA/CD方式では,単位時間当たりの送出フレーム数が増していくと,衝突の頻度が増すので,スループットはある値をピークとして,その後下がる。
イ
CSMA/CD方式では,一つの装置から送出されたフレームが順番に各装置に伝送されるので,リング状のLANに適している。
ウ
TDMA方式では,伝送路上におけるフレームの伝送遅延時間による衝突が発生する。
エ
トークンパッシング方式では,トークンの巡回によって送信権を管理しているので,トラフィックが増えると,CSMA/CD方式に比べて伝送効率が急激に低下する。
【解説】
ア: CSMA/CD方式では,単位時間当たりの送出フレーム数が増していくと,衝突の頻度が増すので,スループットはある値をピークとして,その後下がる。
正しい 。CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)方式では、ネットワークの混雑度が増すと衝突の頻度も増加し、スループットがピークを越えると逆に低下します。
イ: CSMA/CD方式では,一つの装置から送出されたフレームが順番に各装置に伝送されるので,リング状のLANに適している。
誤り 。CSMA/CDはバス型またはスター型のLANに適した方式で、リング型LANにはトークンパッシング方式などが使われます。
ウ: TDMA方式では,伝送路上におけるフレームの伝送遅延時間による衝突が発生する。
誤り 。TDMA(Time Division Multiple Access)方式では、時間を分割して各端末に割り当てて送信するため、衝突は基本的に発生しません。
エ: トークンパッシング方式では,トークンの巡回によって送信権を管理しているので,トラフィックが増えると,CSMA/CD方式に比べて伝送効率が急激に低下する。
誤り 。トークンパッシング方式は、混雑時でも安定した通信が可能であり、CSMA/CDよりも効率がよい場合もあります。
【答え】
ア: CSMA/CD方式では,単位時間当たりの送出フレーム数が増していくと,衝突の頻度が増すので,スループットはある値をピークとして,その後下がる。
出典:平成25年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問17