平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問1
【問題1】
APT(Advanced Persistent Threats)の説明はどれか。
攻撃者はDoS攻撃及びDDoS攻撃を繰り返し組み合わせて,長期間にわたって特定組織の業務を妨害する。
攻撃者は興味本位で場当たり的に,公開されている攻撃ツールや脆弱性検査ツールを悪用した攻撃を繰り返す。
攻撃者は特定の目的をもち,特定組織を標的に複数の手法を組み合わせて気付かれないよう執拗に攻撃を繰り返す。
攻撃者は不特定多数への感染を目的として,複数の攻撃を組み合わせたマルウェアを継続的にばら撒く。
【解説】
ア: 攻撃者はDoS攻撃及びDDoS攻撃を繰り返し組み合わせて,長期間にわたって特定組織の業務を妨害する。
誤り。これはサービス妨害が目的の攻撃であり、APTのように秘匿性・継続性・標的型の性質はありません。
イ: 攻撃者は興味本位で場当たり的に,公開されている攻撃ツールや脆弱性検査ツールを悪用した攻撃を繰り返す。
誤り。これはスクリプトキディと呼ばれるような非計画的・短期的な攻撃で、APTの特徴と一致しません。
ウ: 攻撃者は特定の目的をもち,特定組織を標的に複数の手法を組み合わせて気付かれないよう執拗に攻撃を繰り返す。
正しい。APTはAdvanced(高度な技術)、Persistent(持続的)、Threat(脅威)の通り、特定組織に対して長期間秘匿的に攻撃を続ける手法です。
エ: 攻撃者は不特定多数への感染を目的として,複数の攻撃を組み合わせたマルウェアを継続的にばら撒く。
誤り。これはボットネット拡散やマルウェアのばら撒き型攻撃であり、APTのように標的を絞った攻撃ではありません。
【答え】
ウ: 攻撃者は特定の目的をもち,特定組織を標的に複数の手法を組み合わせて気付かれないよう執拗に攻撃を繰り返す。
出典:平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問1