平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6
【問題6】
SMTP-AUTH における認証の動作を説明したものはどれか。
SMTP サーバに電子メールを送信する前に,電子メールを受信し,その際にパスワード認証が行われたクライアントの IP アドレスは,一定時間だけ電子メールの送信が許可される。
クライアントが SMTP サーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
サーバは認証局のデジタル証明書をもち,クライアントから送信された認証局の署名付きクライアント証明書の妥当性を確認する。
利用者が電子メールを受信する際の認証情報を秘匿できるように,パスワードからハッシュ値を計算して,その値で利用者認証を行う。
【解説】
ア: SMTP サーバに電子メールを送信する前に,電子メールを受信し,その際にパスワード認証が行われたクライアントの IP アドレスは,一定時間だけ電子メールの送信が許可される。
誤り。これは「POP before SMTP」と呼ばれる古い認証方式の説明です。SMTP-AUTHとは異なります。
イ: クライアントが SMTP サーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
正しい。SMTP-AUTHは、SMTP通信時にユーザ認証を行い、正規の利用者のみがメール送信を行えるようにする仕組みです。
ウ: サーバは認証局のデジタル証明書をもち,クライアントから送信された認証局の署名付きクライアント証明書の妥当性を確認する。
誤り。これはクライアント証明書によるSSL/TLS認証の説明であり、SMTP-AUTHとは別の認証方式です。
エ: 利用者が電子メールを受信する際の認証情報を秘匿できるように,パスワードからハッシュ値を計算して,その値で利用者認証を行う。
誤り。「受信する際」とあることから、これはPOPやIMAP認証に関する説明であり、SMTP-AUTHの説明ではありません。
【答え】
イ: クライアントが SMTP サーバにアクセスしたときに利用者認証を行い,許可された利用者だけから電子メールを受け付ける。
出典:平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6