平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問12
【問題12】
企業のDMZ上で1台のDNSサーバをインターネット公開と社内用で共用している。このDNSサーバが、DNSキャッシュポイズニングの被害を受けた結果、引き起こされ得る現象はどれか。
DNSサーバのハードディスク上のファイルに定義されたDNSサーバ名が書き換わり、外部からの参照者が、DNSサーバに接続できなくなる。
DNSサーバのメモリ上にワームが常駐し、DNS参照元に対して不正プログラムを送る。
社内の利用者が、インターネット上の特定のWebサーバを参照しようとすると、本来とは異なるWebサーバに誘導される。
社内の利用者が送信された電子メールの宛先アドレスが書き換えられ、正常な送受信ができなくなる。
【解説】
ア: DNSサーバのハードディスク上のファイルに定義されたDNSサーバ名が書き換わり、外部からの参照者が、DNSサーバに接続できなくなる。
誤り。DNSキャッシュポイズニングはキャッシュに偽の情報を注入するもので、ハードディスク上の設定ファイルは通常関与しません。
イ: DNSサーバのメモリ上にワームが常駐し、DNS参照元に対して不正プログラムを送る。
誤り。これはマルウェア感染の説明であり、DNSキャッシュポイズニングの直接的な影響ではありません。
ウ: 社内の利用者が、インターネット上の特定のWebサーバを参照しようとすると、本来とは異なるWebサーバに誘導される。
正しい。DNSキャッシュポイズニングにより、偽のIPアドレスが返されることで、利用者が偽サイトに誘導される恐れがあります。
エ: 社内の利用者が送信された電子メールの宛先アドレスが書き換えられ、正常な送受信ができなくなる。
誤り。これはメールサーバの設定ミスや攻撃によるものであり、DNSキャッシュポイズニングが直接関与するものではありません。
【答え】
ウ: 社内の利用者が、インターネット上の特定のWebサーバを参照しようとすると、本来とは異なるWebサーバに誘導される。
出典:平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問12