平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問21
【問題21】
関係データベースのビューを利用する目的はどれか。
DISTINCT指定、GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて、プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって、基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように、アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって、複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
【解説】
ア: DISTINCT指定、GROUP BY句及びHAVING句をもつ演算処理を独立させて、プログラムに単純化したデータ更新手段を提供する。
誤り。ビューは主にデータの抽出や表示に用いられ、データ更新の単純化という目的で使われることは少ないです。
イ: 行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって、基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
正しい。ビューは、データの一部を隠蔽し、ユーザーに必要な情報だけを提供することで、セキュリティやデータ保護を強化する手段として利用されます。
ウ: データベースの物理的記憶構造の変更に影響されないように、アプリケーションプログラムに対して物理的データ独立性を提供する。
誤り。物理的データ独立性の提供は、ビューではなく、データベースの設計や管理によって達成される目的です。
エ: 複数の表を結合したビューにインデックスを付与することによって、複数の表にまたがった高度な検索手段を提供する。
誤り。ビュー自体には通常インデックスを付与できません。ビューを通じて複雑なクエリを簡素化することはできますが、インデックスを付与することによって高度な検索を提供するのは、ビューの目的とは言えません。
【答え】
イ: 行や列を特定の条件で絞り込んだビューだけをアクセスさせることによって、基となる表のデータの一部を隠蔽して保護する手段を提供する。
出典:平成25年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問21