平成26年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問2

【解説】

ア: SHA-256の衝突発見困難性を示す，ハッシュ値が一致する二つのメッセージの探索に要する最大の計算量は，256の2乗である。
誤り。SHA-256の衝突発見困難性に基づく計算量は、256の2乗ではなく、約2の128乗（ハッシュ値のビット長の半分）です。

イ: SHA-256の衝突発見困難性を示す，ハッシュ値の元のメッセージの探索に要する最大の計算量は，2の256乗である。
誤り。これは「第二原像困難性」に関連する説明であり、衝突発見困難性とは異なります。

ウ: ハッシュ値が与えられたときに，元のメッセージの探索に要する計算量の大きさによる，探索の困難性のことである。
誤り。これは「第二原像困難性」の説明です。

エ: ハッシュ値が一致する二つのメッセージの探索に要する計算量の大きさによる，探索の困難性のことである。
正しい。これは衝突発見困難性（Collision Resistance）の定義です。