平成26年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問4
2025年7月21日
【問題4】
デジタル証明書に関する記述のうち,適切なものはどれか。
S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で規定されている。
デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
【解説】
ア: S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で規定されている。
誤り。S/MIMEやTLSで利用されるデジタル証明書の規格はITU-T X.509であり、X.400は電子メール関連の規格です。
イ: デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
正しい。SSL/TLSでは公開鍵を安全に交換するためや、通信相手の認証にデジタル証明書が利用されます。
ウ: 認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
誤り。デジタル証明書は申請者の公開鍵に対して署名されます。秘密鍵には関与しません。
エ: ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
誤り。署名にはルート認証局の秘密鍵が使われます。公開鍵では署名できません。
【答え】
イ: デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
出典:平成26年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問4