平成27年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6
2025年7月21日
【問題6】
X.509におけるCRL(Certificate Revocation List)についての説明のうち,適切なものはどれか。
PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
【解説】
ア: PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
誤り。ブラウザにあらかじめ組み込まれているルート証明書が信頼できるものであっても、証明書の失効を確認するためにはCRLやOCSPの参照が必要です。
イ: 認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
誤り。CRLには、失効した証明書のシリアル番号と失効日時などが記録されるもので、有効期限の管理は対象外です。
ウ: 認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
誤り。失効証明書は、通常その証明書の有効期限が切れるまでCRLに登録されます。期間は1年に固定されていません。
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
正しい。たとえば秘密鍵の漏洩などによって、まだ有効期限内であっても信頼できない証明書は失効され、CRLに掲載されます。
【答え】
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
出典:平成27年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問6