平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3
2025年7月21日
【問題3】
POODLE(CVE-2014-3566)攻撃の説明はどれか。
SSL 3.0のサーバプログラムの脆弱性を突く攻撃であり,サーバのメモリに不正アクセスして秘密鍵を窃取できる。
SSL 3.0を使用した通信において,ブロック暗号のCBCモード利用時の脆弱性を突く攻撃であり,パディングを悪用して暗号化通信の内容を解読できる。
TLS 1.2のプロトコル仕様の脆弱性を突く攻撃であり,TLSの旧バージョンにダウングレードして暗号化通信の内容を解読できる。
TLS 1.2を使用した通信において,Diffie-Hellman鍵交換アルゴリズムの脆弱性を突く攻撃であり,交換されたセッション鍵を窃取して暗号化通信の内容を解読できる。
【解説】
ア: SSL 3.0のサーバプログラムの脆弱性を突く攻撃であり,サーバのメモリに不正アクセスして秘密鍵を窃取できる。
誤り。これはPOODLE攻撃の説明ではなく、Heartbleed攻撃などの説明に近い内容です。
イ: SSL 3.0を使用した通信において,ブロック暗号のCBCモード利用時の脆弱性を突く攻撃であり,パディングを悪用して暗号化通信の内容を解読できる。
正しい。POODLE攻撃(Padding Oracle On Downgraded Legacy Encryption)は、SSL 3.0のCBCモードでのパディング処理における脆弱性を悪用して、暗号化された通信内容を解読する攻撃です。
ウ: TLS 1.2のプロトコル仕様の脆弱性を突く攻撃であり,TLSの旧バージョンにダウングレードして暗号化通信の内容を解読できる。
誤り。POODLE攻撃はTLS 1.2自体の脆弱性を突くものではありません。ただし、ダウングレード攻撃を介してSSL 3.0を使用させることがあります。
エ: TLS 1.2を使用した通信において,Diffie-Hellman鍵交換アルゴリズムの脆弱性を突く攻撃であり,交換されたセッション鍵を窃取して暗号化通信の内容を解読できる。
誤り。これはPOODLE攻撃ではなく、ログジャム(Logjam)攻撃などに関連する内容です。
【答え】
イ: SSL 3.0を使用した通信において,ブロック暗号のCBCモード利用時の脆弱性を突く攻撃であり,パディングを悪用して暗号化通信の内容を解読できる。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3