平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問5
2025年7月21日
【問題5】
ファイアウォールにおけるダイナミックパケットフィルタリングの特徴はどれか。
IPアドレスの変換が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
暗号化されたパケットのデータ部を復号して,許可された通信かどうかを判断できる。
パケットのデータ部をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
【解説】
ア: IPアドレスの変換が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
誤り。これはNAT(Network Address Translation)機能の説明であり、ダイナミックパケットフィルタリングの特徴ではありません。
イ: 暗号化されたパケットのデータ部を復号して,許可された通信かどうかを判断できる。
誤り。ダイナミックパケットフィルタリングでは、暗号化されたデータの復号は行いません。復号して判断するにはディープパケットインスペクションが必要です。
ウ: パケットのデータ部をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
誤り。これはアプリケーションゲートウェイ(プロキシ型ファイアウォール)の特徴であり、ダイナミックパケットフィルタリングではありません。
エ: 戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
正しい。ダイナミックパケットフィルタリングは、ステートフルインスペクションとも呼ばれ、セッション情報を保持し、対応するレスポンスパケットのみを許可します。
【答え】
エ: 戻りのパケットに関しては,過去に通過したリクエストパケットに対応したものだけを通過させることができる。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問5