平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問7
2025年7月21日
【問題7】
X.509におけるCRL(Certificate Revocation List)についての説明のうち,適切なものはどれか。
PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
【解説】
ア: PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
誤り。CRLは、失効した証明書のリストであり、証明書の有効性を確認するためにはCRLの参照が必要です。認証局の公開鍵がブラウザに組み込まれているだけでは、証明書の失効状況は確認できません。
イ: 認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
誤り。CRLには、失効したデジタル証明書のシリアル番号と失効日時が登録されます。全てのデジタル証明書の有効期限を登録するものではありません。
ウ: 認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
誤り。CRLには、失効した証明書が登録されますが、失効後1年間登録するという具体的な期間は規定されていません。通常、失効した証明書はその有効期限が切れるまでCRLに掲載されます。
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
正しい。有効期限内であっても、秘密鍵の漏洩や紛失などの理由で失効したデジタル証明書は、CRLに登録されます。CRLは、失効した証明書のシリアル番号と失効日時を含むリストです。
【答え】
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書をCRLに登録することがある。
出典:平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問7