平成28年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問10

【解説】

ア: 演算アルゴリズムに対策を施して，機密情報の違いによって演算の処理時間の差異が出ないようにする。
正しい。タイミング攻撃は、処理時間の違いを観測して機密情報を推測する攻撃手法です。演算アルゴリズムを修正し、処理時間の差異が出ないようにすることで、この攻撃を防ぐことができます。

イ: 故障を検出する機構を設けて，検出したら機密情報を破壊する。
誤り。これはフォールト攻撃（故障注入攻撃）への対策として有効ですが、タイミング攻撃には直接関係ありません。

ウ: コンデンサを挿入して，電力消費量が時間的に均一になるようにする。
誤り。これは電力解析攻撃への対策として有効ですが、タイミング攻撃への対策ではありません。

エ: 保護層を備えて，内部のデータが不正に書き換えられないようにする。
誤り。これは物理的な攻撃（タンパリング攻撃）に対する対策であり、タイミング攻撃には無関係です。