平成28年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問8
2025年7月21日
【問題8】
デジタル証明書に関する記述のうち,適切なものはどれか。
S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で標準化されている。
デジタル証明書は,TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
【解説】
ア: S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で標準化されている。
誤り。デジタル証明書の規格はITU-T X.509であり、X.400は電子メール関連の標準規格です。
イ: デジタル証明書は,TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
正しい。TLSでは、デジタル証明書を用いて通信相手の認証を行い、安全な鍵交換を実現する仕組みが組み込まれています。
ウ: 認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
誤り。証明書には申請者の公開鍵が含まれており、認証局はその公開鍵にデジタル署名を行います。
エ: ルート認証局は,下位の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
誤り。署名には秘密鍵を使用します。ルート認証局は自身の秘密鍵で署名を行い、下位認証局の公開鍵を認証します。
【答え】
イ: デジタル証明書は,TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問8