平成28年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問22
2025年7月21日
【問題22】
フェールセーフの考えに基づいて設計したものはどれか。
乾電池のプラスとマイナスを逆にすると、乾電池が装填できないようにする。
交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
ネットワークカードのコントローラーを二重化しておき、故障したコントローラーの方を切り離しても運用できるようにする。
ハードディスクにRAID1を採用して、MTBFで示される信頼性が向上するようにする。
【解説】
フェールセーフとは、装置やシステムが故障した場合でも安全を確保できるようにする設計思想です。人命や重要資産を守るために、異常時には安全な動作状態へ移行させることが目的です。
ア: 乾電池のプラスとマイナスを逆にすると、乾電池が装填できないようにする。
誤り。これは誤操作そのものを防止する設計であり、フールプルーフの考え方です。
イ: 交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
正しい。異常時に安全側に倒す設計であり、典型的なフェールセーフの例です。
ウ: ネットワークカードのコントローラーを二重化しておき、故障したコントローラーの方を切り離しても運用できるようにする。
誤り。これは故障時に代替手段へ切り替えるフェールオーバーの例です。
エ: ハードディスクにRAID1を採用して、MTBFで示される信頼性が向上するようにする。
誤り。RAID1は冗長構成によって信頼性を向上させる仕組みであり、フェールセーフとは異なります。
【答え】
イ: 交通管制システムが故障したときには、信号機に赤色が点灯するようにする。
出典:平成28年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問22