平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問16 2025年7月7日
【問題16】
DNSSECで実現できることはどれか。
ア
DNSキャッシュサーバが得た応答中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
イ
権威DNSサーバとDNSキャッシュサーバとの通信を暗号化することによる,ゾーン情報の漏えいの防止
ウ
長音"ー"と漢数字"一"などの似た文字をドメイン名に用いて,正規サイトのように見せかける攻撃の防止
エ
利用者のURLの入力誤りを悪用して,偽サイトに誘導する攻撃の検知
【解説】
ア: DNSキャッシュサーバが得た応答中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
正しい 。DNSSEC(DNS Security Extensions)は、デジタル署名を使用してDNS応答の正当性を保証し、改ざんやなりすましを防ぎます。これにより、DNS応答が権威サーバから発信されたものであることを検証できます。
イ: 権威DNSサーバとDNSキャッシュサーバとの通信を暗号化することによる,ゾーン情報の漏えいの防止
誤り 。DNSSECはデジタル署名を使った検証を目的としており、通信の暗号化自体は提供しません。通信の暗号化はDNS over HTTPS(DoH)やDNS over TLS(DoT)で実現されます。
ウ: 長音"ー"と漢数字"一"などの似た文字をドメイン名に用いて,正規サイトのように見せかける攻撃の防止
誤り 。これはタイポスクワッティングやIDNホモグラフ攻撃への対策であり、DNSSECの目的ではありません。
エ: 利用者のURLの入力誤りを悪用して,偽サイトに誘導する攻撃の検知
誤り 。DNSSECは入力誤りを検知する機能を持っていません。これは利用者側の入力エラーに関連するものであり、DNSSECの範囲外です。
【答え】
ア: DNSキャッシュサーバが得た応答中のリソースレコードが,権威DNSサーバで管理されているものであり,改ざんされていないことの検証
出典:平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問16