令和元年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問1
【問題1】
認証処理のうち,FIDO(Fast IDentity Online) UAF(Universal Authentication Framework)1.1に基づいたものはどれか。
SaaS接続時の認証において,PINコードとトークンが表示したワンタイムパスワードをPCから認証サーバに送信した。
SaaS接続時の認証において,スマートフォンで顔認証を行った後,スマートフォン内の秘密鍵でデジタル署名を生成して,そのデジタル署名を認証サーバに送信した。
インターネットバンキング接続時の認証において,PCに接続されたカードリーダーを使って,利用者のキャッシュカードからクライアント証明書を読み取って,そのクライアント証明書を認証サーバに送信した。
インターネットバンキング接続時の認証において,スマートフォンを使い指紋情報を読み取って,その指紋情報を認証サーバに送信した。
【解説】
ア: SaaS接続時の認証において,PINコードとトークンが表示したワンタイムパスワードをPCから認証サーバに送信した。
誤り。これはワンタイムパスワードを利用した認証であり,FIDO UAFの仕様には該当しません。
イ: SaaS接続時の認証において,スマートフォンで顔認証を行った後,スマートフォン内の秘密鍵でデジタル署名を生成して,そのデジタル署名を認証サーバに送信した。
正しい。FIDO UAFは,秘密鍵を用いた非対称鍵暗号を利用して生体認証をローカルで行い,デジタル署名を生成して認証サーバに送信する方式に該当します。
ウ: インターネットバンキング接続時の認証において,PCに接続されたカードリーダーを使って,利用者のキャッシュカードからクライアント証明書を読み取って,そのクライアント証明書を認証サーバに送信した。
誤り。これはクライアント証明書を利用した認証であり,FIDO UAFの仕様とは異なります。
エ: インターネットバンキング接続時の認証において,スマートフォンを使い指紋情報を読み取って,その指紋情報を認証サーバに送信した。
誤り。FIDO UAFでは,生体認証情報(例: 指紋情報)を認証サーバに送信せず,ローカルで処理します。
【答え】
イ: SaaS接続時の認証において,スマートフォンで顔認証を行った後,スマートフォン内の秘密鍵でデジタル署名を生成して,そのデジタル署名を認証サーバに送信した。
出典:令和元年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問1