令和元年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6
【問題6】
X.509におけるCRL(Certificate Revocation List)に関する記述のうち,適切なものはどれか。
PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,シリアル番号を失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
認証局は,有効期限内のデジタル証明書のシリアル番号をCRLに登録することがある。
【解説】
ア: PKIの利用者は,認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
誤り。CRL(証明書失効リスト)は、証明書が有効でない場合にその情報を利用者が確認するために参照する必要があります。認証局の公開鍵をWebブラウザに組み込むことは、証明書の検証に役立ちますが、CRL参照の必要性には影響しません。
イ: 認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに登録する。
誤り。CRLには失効した証明書のみが登録されます。すべての証明書の有効期限はCRLに登録されません。
ウ: 認証局は,発行したデジタル証明書のうち,失効したものは,シリアル番号を失効後1年間CRLに登録するよう義務付けられている。
誤り。証明書が失効した場合、その情報はCRLに登録されますが、1年後に削除されるわけではなく、失効した証明書がCRLに存在する期間は、失効理由に依存します。
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書のシリアル番号をCRLに登録することがある。
正しい。CRLには、発行された証明書のうち失効したものが登録されますが、失効前の証明書のシリアル番号も登録される場合があります。
【答え】
エ: 認証局は、有効期限内のデジタル証明書のシリアル番号をCRLに登録することがある。
出典:令和元年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6