令和2年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問4
暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
企業などの秘密情報を窃取するソーシャルエンジニアリングの手法の一つであり,不用意に捨てられた秘密情報の印刷物をオフィスの紙ごみの中から探し出す。
通信を行う2者間に割り込んで,両者が交換する情報を自分のものとすり替えることによって,その後の通信を気付かれることなく盗聴する。
データベースを利用するWebサイトに入力パラメータとしてSQL文の断片を送信することによって,データベースを改ざんする。
【解説】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
正しい。サイドチャネル攻撃とは、暗号システムの脆弱性をついた攻撃の一種で、物理的な副次情報(処理時間、消費電力、電磁波など)を利用して暗号鍵などの秘密情報を特定する手法です。
イ: 企業などの秘密情報を窃取するソーシャルエンジニアリングの手法の一つであり,不用意に捨てられた秘密情報の印刷物をオフィスの紙ごみの中から探し出す。
誤り。これは「ダンプスターダイビング(Dumpster Diving)」と呼ばれるソーシャルエンジニアリングの一種であり、サイドチャネル攻撃とは異なります。
ウ: 通信を行う2者間に割り込んで,両者が交換する情報を自分のものとすり替えることによって,その後の通信を気付かれることなく盗聴する。
誤り。これは「中間者攻撃(Man-in-the-Middle Attack)」に該当します。
エ: データベースを利用するWebサイトに入力パラメータとしてSQL文の断片を送信することによって,データベースを改ざんする。
誤り。これは「SQLインジェクション(SQL Injection)」という攻撃手法であり、サイドチャネル攻撃ではありません。
【答え】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の秘密情報を得る。
出典:令和2年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問4