令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問13
【問題13】
マルウェアの検出手法であるビヘイビア法を説明したものはどれか。
あらかじめ特徴的なコードをパターンとして登録したマルウェア定義ファイルを用いてマルウェア検査対象と比較し,同じパターンがあればマルウェアとして検出する。
マルウェアに感染していないことを保証する情報をあらかじめ検査対象に付加しておき,検査時に不整合があればマルウェアとして検出する。
マルウェアの感染が疑わしい検査対象のハッシュ値と,安全な場所に保管されている原本のハッシュ値を比較し,マルウェアとして検出する。
マルウェアの感染や発病によって生じるデータ読み込みの動作,書き込み動作,通信などを監視して,マルウェアとして検出する。
【解説】
ア: あらかじめ特徴的なコードをパターンとして登録したマルウェア定義ファイルを用いてマルウェア検査対象と比較し,同じパターンがあればマルウェアとして検出する。
誤り。これはシグネチャ法(パターンマッチング法)の説明です。既知のマルウェアを特定のコードパターンに基づいて検出します。
イ: マルウェアに感染していないことを保証する情報をあらかじめ検査対象に付加しておき,検査時に不整合があればマルウェアとして検出する。
誤り。これはホワイトリスト方式や整合性検査に近い説明ですが、ビヘイビア法ではありません。
ウ: マルウェアの感染が疑わしい検査対象のハッシュ値と,安全な場所に保管されている原本のハッシュ値を比較し,マルウェアとして検出する。
誤り。これはハッシュベースの整合性チェックの説明であり、ビヘイビア法とは異なります。
エ: マルウェアの感染や発病によって生じるデータ読み込みの動作,書き込み動作,通信などを監視して,マルウェアとして検出する。
正しい。ビヘイビア法(行動検知法)は、ソフトウェアの実行時の挙動(動作)を監視し、その挙動がマルウェアの特徴と一致するかどうかを基に検出する手法です。未知のマルウェアにも対応できる点が特徴です。
【答え】
エ: マルウェアの感染や発病によって生じるデータ読み込みの動作,書き込み動作,通信などを監視して,マルウェアとして検出する。
出典:令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問13