令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問15 2025年7月6日
【問題15】
HSTS(HTTP Strict Transport Security)の説明はどれか。
ア
HSTSを利用するWebサイトにWebブラウザがHTTPでアクセスした場合,Webブラウザから当該サイトへのその後のアクセスを強制的にHTTP over TLS(HTTPS)にする。
イ
HSTSを利用するWebサイトにWebブラウザがHTTPでアクセスした場合,Webページの文書やスクリプトについて,あるオリジンから読み込まれたリソースから他のオリジンのリソースにアクセスできないように制限する。
ウ
HTTPSで通信が保護されている場合にだけ,cookieの属性によらず強制的にcookieを送信する。
エ
信頼性が高いサーバ証明書を有するWebサイトとのHTTPS通信では,Webブラウザに鍵マークを表示する。
【解説】
ア: HSTSを利用するWebサイトにWebブラウザがHTTPでアクセスした場合,Webブラウザから当該サイトへのその後のアクセスを強制的にHTTP over TLS(HTTPS)にする。
正しい 。HSTS(HTTP Strict Transport Security)は、WebサイトがHTTPではなくHTTPSでのみアクセスされることを強制する仕組みです。一度HTTPでアクセスされた場合でも、その後はHTTPSにリダイレクトされ、セキュリティが確保されます。
イ: HSTSを利用するWebサイトにWebブラウザがHTTPでアクセスした場合,Webページの文書やスクリプトについて,あるオリジンから読み込まれたリソースから他のオリジンのリソースにアクセスできないように制限する。
誤り 。これはCORS(Cross-Origin Resource Sharing)に関連する説明であり、HSTSとは関係がありません。
ウ: HTTPSで通信が保護されている場合にだけ,cookieの属性によらず強制的にcookieを送信する。
誤り 。Cookieの送信制御には、HSTSではなくSecure属性やSameSite属性が関連します。
エ: 信頼性が高いサーバ証明書を有するWebサイトとのHTTPS通信では,Webブラウザに鍵マークを表示する。
誤り 。鍵マークの表示はHTTPSの基本的な機能に関連しており、HSTS特有の機能ではありません。
【答え】
ア: HSTSを利用するWebサイトにWebブラウザがHTTPでアクセスした場合,Webブラウザから当該サイトへのその後のアクセスを強制的にHTTP over TLS(HTTPS)にする。
出典:令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問15