令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問18
【問題18】
ETSI(欧州電気通信標準化機構)が提唱するNFV(Network Functions Virtualisation)に関する記述のうち,適切なものはどれか。
ONF(Open Networking Foundation)が提唱するSDN(Software-Defined Networking)を用いて,仮想化を実現する。
OpenFlowコントローラーやOpenFlowスイッチなどのOpenFlowプロトコルの専用機器だけを使ってネットワークを構築する。
ルータ,ファイアウォールなどのネットワーク機能を,汎用サーバを使った仮想マシン上のソフトウェアで実現する。
ロードバランサー,スイッチ,ルータなどの専用機器を使って,VLAN,VPNなどの仮想ネットワークを実現する。
【解説】
ア: ONF(Open Networking Foundation)が提唱するSDN(Software-Defined Networking)を用いて,仮想化を実現する。
誤り。SDNはネットワーク構成をソフトウェアで制御する技術ですが、NFVはネットワーク機能を仮想化して提供する技術であり、両者の目的や範囲が異なります。
イ: OpenFlowコントローラーやOpenFlowスイッチなどのOpenFlowプロトコルの専用機器だけを使ってネットワークを構築する。
誤り。OpenFlowはSDNに関連するプロトコルであり、NFVの主な技術ではありません。
ウ: ルータ,ファイアウォールなどのネットワーク機能を,汎用サーバを使った仮想マシン上のソフトウェアで実現する。
正しい。NFVはネットワーク機能(例: ルータ,ファイアウォール,ロードバランサーなど)を専用ハードウェアではなく、汎用サーバ上でソフトウェアとして実行することで仮想化を実現します。このアプローチによりコスト削減や柔軟性向上が可能となります。
エ: ロードバランサー,スイッチ,ルータなどの専用機器を使って,VLAN,VPNなどの仮想ネットワークを実現する。
誤り。VLANやVPNは仮想ネットワークを構築する技術ですが、専用機器を使用する点はNFVの仮想化の概念とは異なります。
【答え】
ウ: ルータ,ファイアウォールなどのネットワーク機能を,汎用サーバを使った仮想マシン上のソフトウェアで実現する。
出典:令和3年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問18