令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問7
【問題7】
インターネットバンキングでのMITB攻撃による不正送金について、対策として用いられるトランザクション署名の説明はどれか。
携帯端末からの送金取引の場合、金融機関から利用者の登録メールアドレスに送金用のワンタイムパスワードを送信する。
特定認証業務の認定を受けた認証局が署名したデジタル証明書をインターネットバンキングでの利用者認証に用いることによって、ログインパスワードが漏えいした際の不正ログインを防止する。
利用者が送金取引時に、「送金操作を行うPCとは別のデバイスに振込先口座番号などの取引情報を入力して表示された値」をインターネットバンキングに送信する。
ログイン時に、送金操作を行うPCとは別のデバイスによって、一定時間だけ有効なログイン用のワンタイムパスワードを算出し、インターネットバンキングに送信する。
【解説】
ア: 携帯端末からの送金取引の場合、金融機関から利用者の登録メールアドレスに送金用のワンタイムパスワードを送信する。
誤り。これは一般的な二要素認証の仕組みであり、MITB攻撃ではトランザクションの改ざんを防ぐための直接的な対策にはなりません。
イ: 特定認証業務の認定を受けた認証局が署名したデジタル証明書をインターネットバンキングでの利用者認証に用いることによって、ログインパスワードが漏えいした際の不正ログインを防止する。
誤り。デジタル証明書は認証を強化する手段ですが、MITB攻撃で改ざんされたトランザクション内容を検出することはできません。
ウ: 利用者が送金取引時に、「送金操作を行うPCとは別のデバイスに振込先口座番号などの取引情報を入力して表示された値」をインターネットバンキングに送信する。
正しい。トランザクション署名は、送金取引の正当性を確認するための仕組みであり、取引情報(振込先口座番号など)を別のデバイスで確認し、署名して送信することによってMITB攻撃を防ぎます。
エ: ログイン時に、送金操作を行うPCとは別のデバイスによって、一定時間だけ有効なログイン用のワンタイムパスワードを算出し、インターネットバンキングに送信する。
誤り。これはログイン認証を強化するための対策であり、トランザクションの改ざんを防ぐ仕組みではありません。
【答え】
ウ: 利用者が送金取引時に、「送金操作を行うPCとは別のデバイスに振込先口座番号などの取引情報を入力して表示された値」をインターネットバンキングに送信する。
出典:令和5年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問7