令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問14
【問題14】
無線LANの暗号化通信を実装するための規格に関する記述のうち,適切なものはどれか。
EAPは,クライアントPCとアクセスポイントとの間で,あらかじめ登録した共通鍵による暗号化通信を実装するための規格である。
RADIUSは,クライアントPCとアクセスポイントとの間で公開鍵暗号方式による暗号化通信を実装するための規格である。
SSIDは,クライアントPCで利用する秘密鍵であり,公開鍵暗号方式による暗号化通信を実装するための規格で規定されている。
WPA3-Enterpriseは,IEEE802.1Xの規格に沿った利用者認証及び動的に配布される暗号化鍵を用いた暗号化通信を実装するための方式である。
【解説】
ア: EAPは,クライアントPCとアクセスポイントとの間で,あらかじめ登録した共通鍵による暗号化通信を実装するための規格である。
誤り。EAP(Extensible Authentication Protocol)は、さまざまな認証方式をサポートするための認証フレームワークであり、共通鍵を用いた暗号化通信そのものを規定するものではありません。
イ: RADIUSは,クライアントPCとアクセスポイントとの間で公開鍵暗号方式による暗号化通信を実装するための規格である。
誤り。RADIUS(Remote Authentication Dial-In User Service)は認証や認可、アカウンティングを行うプロトコルであり、公開鍵暗号方式による暗号化通信そのものを規定するものではありません。
ウ: SSIDは,クライアントPCで利用する秘密鍵であり,公開鍵暗号方式による暗号化通信を実装するための規格で規定されている。
誤り。SSID(Service Set Identifier)はネットワークの識別子であり、暗号鍵や暗号化通信そのものに直接関与する規格ではありません。
エ: WPA3-Enterpriseは,IEEE802.1Xの規格に沿った利用者認証及び動的に配布される暗号化鍵を用いた暗号化通信を実装するための方式である。
正しい。WPA3-EnterpriseはIEEE802.1Xを利用した認証方式を採用し、動的な暗号化鍵管理によって安全性の高い通信を実現します。
【答え】
エ: WPA3-Enterpriseは,IEEE802.1Xの規格に沿った利用者認証及び動的に配布される暗号化鍵を用いた暗号化通信を実装するための方式である。
出典:令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問14