令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問8
【問題8】
シングルサインオン (SSO) に関する記述のうち,適切なものはどれか。
SAML方式では,URL形式の1人一つの利用者IDをIdP (Identity Provider) で自動生成することによって,インターネット上の複数のWebサイトにおけるSSOを実現する。
エージェント方式では,クライアントPCに導入したエージェントがSSOの対象システムのログイン画面を監視し,ログイン画面が表示されたら認証情報を代行入力する。
代理認証方式では,SSOの対象サーバにSSOのモジュールを組み込む必要があり,システムの改修が必要となる。
リバースプロキシ方式では,SSOを利用する全てのトラフィックがリバースプロキシサーバに集中する。
【解説】
ア: SAML方式では,URL形式の1人一つの利用者IDをIdP (Identity Provider) で自動生成することによって,インターネット上の複数のWebサイトにおけるSSOを実現する。
誤り。SAML (Security Assertion Markup Language) 方式では、IdPがユーザーを認証し、認証結果を含むSAMLアサーションを発行します。これをサービスプロバイダ (SP) に転送することでSSOを実現します。URL形式の利用者IDを自動生成するという記述は、SAML方式の説明として適切ではありません。
イ: エージェント方式では,クライアントPCに導入したエージェントがSSOの対象システムのログイン画面を監視し,ログイン画面が表示されたら認証情報を代行入力する。
誤り。エージェント方式では、SSOの対象となる各サーバにエージェントと呼ばれるモジュールをインストールし、認証サーバと連携して利用者認証を行います。クライアントPCにエージェントを導入し、ログイン画面を監視して認証情報を代行入力するのは、代理認証方式の説明です。
ウ: 代理認証方式では,SSOの対象サーバにSSOのモジュールを組み込む必要があり,システムの改修が必要となる。
誤り。代理認証方式では、クライアントPCにインストールしたエージェントがIDやパスワードを保持し、サービスのログイン画面が起動した際に自動で認証情報を入力します。SSOの対象サーバにモジュールを組み込む必要はありません。
エ: リバースプロキシ方式では,SSOを利用する全てのトラフィックがリバースプロキシサーバに集中する。
正しい。リバースプロキシ方式では、リバースプロキシサーバをサーバ群の前段に設置し、すべての認証をこのサーバを経由して行います。そのため、全てのトラフィックがリバースプロキシサーバに集中します。
【答え】
エ: リバースプロキシ方式では,SSOを利用する全てのトラフィックがリバースプロキシサーバに集中する。
出典:令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問8