令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問12
2025年7月24日
【問題12】
WAFにおけるフォールスポジティブに該当するものはどれか。
HTMLの特殊文字"<“を検出したときに通信を遮断するようにWAFを設定した場合、数式を入力するWebサイトに"<“を数式の一部として含んだHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが攻撃として検知し、遮断する。
HTTPリクエストのうち、RFCなどに定義されておらず、Webアプリケーションソフトウェアの開発者が独自に追加したフィールドについてはWAFが検査しないという仕様を悪用して、攻撃の命令を埋め込んだHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが遮断しない。
HTTPリクエストのパラメータ中に許可しない文字列を検出したときに通信を遮断するようにWAFを設定した場合、許可しない文字列をパラメータ中に含んだ不正なHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが攻撃として検知し、遮断する。
悪意のある通信を正常な通信と見せかけ、HTTPリクエストを分割して送信されたとき、WAFが遮断しない。
【解説】
ア: HTMLの特殊文字"<“を検出したときに通信を遮断するようにWAFを設定した場合、数式を入力するWebサイトに"<“を数式の一部として含んだHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが攻撃として検知し、遮断する。
正しい。これはフォールスポジティブ(誤検知)に該当します。本来は攻撃ではないリクエストが、WAFのルールにより攻撃として誤って検知・遮断されるケースです。
イ: HTTPリクエストのうち、RFCなどに定義されておらず、Webアプリケーションソフトウェアの開発者が独自に追加したフィールドについてはWAFが検査しないという仕様を悪用して、攻撃の命令を埋め込んだHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが遮断しない。
誤り。これはフォールスネガティブ(見逃し)であり、攻撃が正常な通信と見なされて検知されないケースです。
ウ: HTTPリクエストのパラメータ中に許可しない文字列を検出したときに通信を遮断するようにWAFを設定した場合、許可しない文字列をパラメータ中に含んだ不正なHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが攻撃として検知し、遮断する。
誤り。これはWAFの正常な動作であり、誤検知ではありません。
エ: 悪意のある通信を正常な通信と見せかけ、HTTPリクエストを分割して送信されたとき、WAFが遮断しない。
誤り。これもフォールスネガティブに該当します。
【答え】
ア: HTMLの特殊文字"<“を検出したときに通信を遮断するようにWAFを設定した場合、数式を入力するWebサイトに"<“を数式の一部として含んだHTTPリクエストが送信されたとき、WAFが攻撃として検知し、遮断する。
出典:令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問12