令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問2
【問題2】
送信者から受信者にメッセージ認証符号(MAC: Message Authentication Code)を付与したメッセージを送り,次に受信者が第三者に転送した。そのときのMACに関する記述のうち,適切なものはどれか。ここで,共通鍵は送信者と受信者だけが知っており,送信者と受信者のそれぞれの公開鍵は第三者を含めた3名が知っているものとする。
MACは,送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると,受信者がメッセージの完全性を確認できる。
MACは,送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると,第三者が送信者の真正性を確認できる。
MACは,送信者がメッセージと受信者の公開鍵を用いて生成する。MACを用いると,第三者がメッセージの完全性を確認できる。
MACは,送信者がメッセージと送信者の公開鍵を用いて生成する。MACを用いると,受信者が送信者の真正性を確認できる。
【解説】
ア: MACは,送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると,受信者がメッセージの完全性を確認できる。
正しい。MAC(Message Authentication Code)は,共通鍵を使用してメッセージの完全性を確認する仕組みです。送信者と受信者が共通鍵を共有しており,受信者はMACを検証することでメッセージが改ざんされていないことを確認できます。
イ: MACは,送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると,第三者が送信者の真正性を確認できる。
誤り。MACは送信者と受信者の間で共有される共通鍵を使用するため,第三者はMACを検証することができません。したがって,第三者が送信者の真正性を確認することはできません。
ウ: MACは,送信者がメッセージと受信者の公開鍵を用いて生成する。MACを用いると,第三者がメッセージの完全性を確認できる。
誤り。MACの生成に公開鍵を使用することはありません。また,第三者がMACを用いてメッセージの完全性を確認することもできません。
エ: MACは,送信者がメッセージと送信者の公開鍵を用いて生成する。MACを用いると,受信者が送信者の真正性を確認できる。
誤り。MACの生成に公開鍵を使用することはなく,共通鍵を用いて生成されます。したがって,この記述は不適切です。
【答え】
ア: MACは,送信者がメッセージと共通鍵を用いて生成する。MACを用いると,受信者がメッセージの完全性を確認できる。
出典:令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問2