令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問5

【解説】

SYN/ACKパケットは、TCPのコネクション確立要求であるSYNパケットに対する応答として送信されます。未使用のIPアドレス（ダークネット）を宛先とするSYN/ACKパケットを大量に受信するということは、送信元IPアドレスAが偽装され、Aに対して大量のSYNパケットが送信されている可能性があります。これは、送信元IPアドレスを偽装したSYN Flood攻撃の一種であり、Aを攻撃先とするサービス妨害（DoS）攻撃が行われていると推定できます。

ア: IPアドレスAを攻撃先とするサービス妨害攻撃
正しい。送信元IPアドレスAを偽装したSYNパケットを大量に送信し、Aに対してサービス妨害を引き起こす攻撃です。SYN Flood攻撃によって、Aのリソースが圧迫され、サービスが停止する可能性があります。

イ: IPアドレスAを攻撃先とするパスワードリスト攻撃
誤り。パスワードリスト攻撃は、既知のユーザーIDとパスワードの組み合わせを用いて不正アクセスを試みる攻撃です。SYN/ACKパケットの送信とは関係がありません。

ウ: IPアドレスAを攻撃元とするサービス妨害攻撃
誤り。攻撃元がAである場合、Aから他のホストに対する攻撃が行われていることになりますが、問題文の状況とは一致しません。

エ: IPアドレスAを攻撃元とするパスワードリスト攻撃
誤り。Aが攻撃元である場合、Aから他のホストに対するパスワードリスト攻撃が行われていることになりますが、問題文の状況とは一致しません。