令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6
【問題6】
X.509におけるCRLに関する記述のうち,適切なものはどれか。
RFC 5280では,認証局は,発行したデジタル証明書のうち失効したものについては,シリアル番号を失効後1年間CRLに記載するよう義務付けている。
Webサイトの利用者のWebブラウザは,そのWebサイトにサーバ証明書を発行した認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに記載する。
認証局は,有効期限内のデジタル証明書が失効されたとき,そのシリアル番号をCRLに記載する。
【解説】
ア: RFC 5280では,認証局は,発行したデジタル証明書のうち失効したものについては,シリアル番号を失効後1年間CRLに記載するよう義務付けている。
誤り。RFC 5280はCRLに失効証明書のシリアル番号を記載することを規定していますが,具体的な期間(1年間など)についての義務付けはありません。
イ: Webサイトの利用者のWebブラウザは,そのWebサイトにサーバ証明書を発行した認証局の公開鍵がWebブラウザに組み込まれていれば,CRLを参照しなくてもよい。
誤り。サーバ証明書の有効性確認のため,CRLやOCSP(Online Certificate Status Protocol)の参照が推奨されます。公開鍵が組み込まれているだけでは証明書の失効状態を確認できません。
ウ: 認証局は,発行した全てのデジタル証明書の有効期限をCRLに記載する。
誤り。CRLには失効した証明書のみが記載され,有効期限の記載は行いません。
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書が失効されたとき,そのシリアル番号をCRLに記載する。
正しい。CRL(Certificate Revocation List)には,有効期限内に失効したデジタル証明書のシリアル番号が記載されます。
【答え】
エ: 認証局は,有効期限内のデジタル証明書が失効されたとき,そのシリアル番号をCRLに記載する。
出典:令和6年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6