平成27年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問10
2025年7月21日
【問題10】
ICMP Flood攻撃に該当するものはどれか。
HTTP GETコマンドを繰り返し送ることによって,攻撃対象のサーバにコンテンツ送信の負荷を掛ける。
pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信することによって,攻撃対象のサーバに至るまでの回線を過負荷にしてアクセスを妨害する。
コネクション開始要求に当たるSYNパケットを大量に送ることによって,攻撃対象のサーバに,接続要求ごとに応答を返すための過大な負荷を掛ける。
大量のTCPコネクションを確立することによって,攻撃対象のサーバに接続を維持させ続けてリソースを枯渇させる。
【解説】
ア: HTTP GETコマンドを繰り返し送ることによって,攻撃対象のサーバにコンテンツ送信の負荷を掛ける。
誤り。これはHTTP Flood攻撃であり,ICMP Flood攻撃とは異なります。
イ: pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信することによって,攻撃対象のサーバに至るまでの回線を過負荷にしてアクセスを妨害する。
正しい。ICMP Flood攻撃は,大量のICMPパケット(例: ping)を使ってネットワークやサーバに過剰な負荷をかける攻撃です。
ウ: コネクション開始要求に当たるSYNパケットを大量に送ることによって,攻撃対象のサーバに,接続要求ごとに応答を返すための過大な負荷を掛ける。
誤り。これはSYN Flood攻撃であり,ICMPではなくTCPの性質を利用した攻撃です。
エ: 大量のTCPコネクションを確立することによって,攻撃対象のサーバに接続を維持させ続けてリソースを枯渇させる。
誤り。これはTCPセッション維持型のDoS攻撃(例: Slowlorisなど)であり,ICMP Floodとは無関係です。
【答え】
イ: pingコマンドを用いて大量の要求パケットを発信することによって,攻撃対象のサーバに至るまでの回線を過負荷にしてアクセスを妨害する。
出典:平成27年度 秋期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問10