平成24年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3
【問題3】
デジタル証明書に関する記述のうち,適切なものはどれか。
S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で規定されている。
デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
ルート認証局は,下位層の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
【解説】
ア: S/MIMEやTLSで利用するデジタル証明書の規格は,ITU-T X.400で規定されている。
誤り。デジタル証明書はITU-T X.509で規定されており、X.400は電子メールの標準規格です。
イ: デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
正しい。SSL/TLSでは、通信相手の認証やセッション鍵の安全な交換のためにデジタル証明書が使用されます。
ウ: 認証局が発行するデジタル証明書は,申請者の秘密鍵に対して認証局がデジタル署名したものである。
誤り。認証局は申請者の公開鍵に対して署名を行います。秘密鍵は署名対象ではありません。
エ: ルート認証局は,下位層の認証局の公開鍵にルート認証局の公開鍵でデジタル署名したデジタル証明書を発行する。
誤り。署名に使用されるのはルート認証局の秘密鍵です。公開鍵では署名はできません。
【答え】
イ: デジタル証明書は,SSL/TLSプロトコルにおいて通信データの暗号化のための鍵交換や通信相手の認証に利用されている。
出典:平成24年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問3