平成24年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問5
【問題5】
コンティンジェンシープランにおける留意点はどれか。
企業のすべてのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
災害などへの対応のために,すぐに使用できるよう,バックアップデータをコンピュータ室内又はセンター内に保存しておく。
バックアップの対象は,機密情報の中から機密度を勘案して選択する。
被害のシナリオを作成し,これに基づく"予防策策定手順"を策定する。
【解説】
ア: 企業のすべてのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
正しい。すべてのシステムを対象にするのではなく、事業継続における重要性や復旧の緊急性を考慮して優先順位を付けるのがコンティンジェンシープランの基本です。
イ: 災害などへの対応のために,すぐに使用できるよう,バックアップデータをコンピュータ室内又はセンター内に保存しておく。
誤り。同一建物内に保存すると、災害時に一緒に被災するおそれがあるため、バックアップは遠隔地に保管することが望まれます。
ウ: バックアップの対象は,機密情報の中から機密度を勘案して選択する。
誤り。バックアップは機密情報に限らず、業務継続に必要なすべての重要データを対象とすべきです。
エ: 被害のシナリオを作成し,これに基づく"予防策策定手順"を策定する。
誤り。コンティンジェンシープランの目的は災害発生時の対応や復旧にあり、予防策の策定はリスク管理の領域です。
【答え】
ア: 企業のすべてのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
出典:平成24年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 午前II 問5