令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問3
【問題3】
シングルサインオンの実装方式の一つであるSAML認証の流れとして,適切なものはどれか。
IdP(Identity Provider)が利用者認証を行い,認証成功後に発行されるアサーションをSP(Service Provider)が検証し,問題がなければクライアントがSPにアクセスする。
Webサーバに導入されたエージェントが認証サーバと連携して利用者認証を行い,クライアントは認証成功後に利用者に発行されるcookieを使用してSPにアクセスする。
認証サーバはKerberosプロトコルを使って利用者認証を行い,クライアントは認証成功後に発行されるチケットを使用してSPにアクセスする。
リバースプロキシで利用者認証が行われ,クライアントは認証成功後にリバースプロキシ経由でSPにアクセスする。
【解説】
ア: IdP(Identity Provider)が利用者認証を行い,認証成功後に発行されるアサーションをSP(Service Provider)が検証し,問題がなければクライアントがSPにアクセスする。
正しい。SAML認証はIdPが利用者を認証し、その結果をアサーションとして発行します。SPはこのアサーションを検証して認証の有効性を確認します。この流れがSAMLプロトコルの典型的な実装です。
イ: Webサーバに導入されたエージェントが認証サーバと連携して利用者認証を行い,クライアントは認証成功後に利用者に発行されるcookieを使用してSPにアクセスする。
誤り。これは主にエージェントベースのシングルサインオンの方式であり、SAML認証の特徴ではありません。
ウ: 認証サーバはKerberosプロトコルを使って利用者認証を行い,クライアントは認証成功後に発行されるチケットを使用してSPにアクセスする。
誤り。Kerberos認証はチケットを使用したプロトコルであり、SAML認証の仕組みとは異なります。
エ: リバースプロキシで利用者認証が行われ,クライアントは認証成功後にリバースプロキシ経由でSPにアクセスする。
誤り。リバースプロキシを利用したシングルサインオン方式であり、SAML認証の流れとは一致しません。
【答え】
ア: IdP(Identity Provider)が利用者認証を行い,認証成功後に発行されるアサーションをSP(Service Provider)が検証し,問題がなければクライアントがSPにアクセスする。
出典:令和5年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問3