平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問11
【問題11】
マルウェアMiraiの動作はどれか。
IoT機器などで動作するWebサーバの脆弱性を悪用して感染を広げ,WebサーバのWebページを改ざんし,決められた日時に特定のIPアドレスに対してDDoS攻撃を行う。
Webサーバの脆弱性を悪用して企業のWebページに不正なJavaScriptを挿入し,当該Webページを閲覧した利用者を不正なWebサイトへと誘導する。
ファイル共有ソフトを使っているPC内でマルウェアの実行ファイルを利用者が誤って実行すると,PC内の情報をインターネット上のWebサイトにアップロードして不特定多数の人に公開する。
ランダムなIPアドレスを生成してtelnetポートにログインを試行し,工場出荷時の弱いパスワードを使っているIoT機器などに感染を広げるとともに,C&Cサーバからの指示に従って標的に対してDDoS攻撃を行う。
【解説】
ア: IoT機器などで動作するWebサーバの脆弱性を悪用して感染を広げ,WebサーバのWebページを改ざんし,決められた日時に特定のIPアドレスに対してDDoS攻撃を行う。
誤り。MiraiはIoT機器を感染させてDDoS攻撃を行いますが,Webページを改ざんして攻撃するわけではありません。
イ: Webサーバの脆弱性を悪用して企業のWebページに不正なJavaScriptを挿入し,当該Webページを閲覧した利用者を不正なWebサイトへと誘導する。
誤り。これはMiraiではなく,クロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃に関する内容です。
ウ: ファイル共有ソフトを使っているPC内でマルウェアの実行ファイルを利用者が誤って実行すると,PC内の情報をインターネット上のWebサイトにアップロードして不特定多数の人に公開する。
誤り。Miraiは主にIoT機器をターゲットにした攻撃を行い,PC内の情報をWebサイトにアップロードするわけではありません。
エ: ランダムなIPアドレスを生成してtelnetポートにログインを試行し,工場出荷時の弱いパスワードを使っているIoT機器などに感染を広げるとともに,C&Cサーバからの指示に従って標的に対してDDoS攻撃を行う。
正しい。Miraiはランダムに生成したIPアドレスに対してtelnetを使用し,IoT機器を感染させ,C&Cサーバからの指示でDDoS攻撃を行います。
【答え】
エ: ランダムなIPアドレスを生成してtelnetポートにログインを試行し,工場出荷時の弱いパスワードを使っているIoT機器などに感染を広げるとともに,C&Cサーバからの指示に従って標的に対してDDoS攻撃を行う。
出典:平成30年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問11