平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6
【問題6】
ファイアウォールにおけるダイナミックパケットフィルタリングの特徴はどれか。
IPアドレスの変換が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
暗号化されたパケットのデータ部を復号して,許可された通信かどうかを判断できる。
過去に通過したリクエストパケットに対応付けられる戻りのパケットを通過させることができる。
パケットのデータ部をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
【解説】
ア: IPアドレスの変換が行われるので,ファイアウォール内部のネットワーク構成を外部から隠蔽できる。
誤り。これはNAT(ネットワークアドレス変換)の説明であり,ダイナミックパケットフィルタリングとは関係ありません。
イ: 暗号化されたパケットのデータ部を復号して,許可された通信かどうかを判断できる。
誤り。暗号化されたデータを復号して判断するのは,SSLインスペクションなどの機能であり,ダイナミックパケットフィルタリングの特徴ではありません。
ウ: 過去に通過したリクエストパケットに対応付けられる戻りのパケットを通過させることができる。
正しい。ダイナミックパケットフィルタリングは,ステートフルインスペクションと呼ばれる仕組みを使用し,セッションの状態を追跡することでリクエストとレスポンスを関連付けて処理します。
エ: パケットのデータ部をチェックして,アプリケーション層での不正なアクセスを防止できる。
誤り。これはアプリケーションゲートウェイ(プロキシ型ファイアウォール)の特徴であり,ダイナミックパケットフィルタリングの機能ではありません。
【答え】
ウ: 過去に通過したリクエストパケットに対応付けられる戻りのパケットを通過させることができる。
出典:平成30年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6