平成29年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問3
暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の機密情報を得る。
企業などの機密情報を詐取するソーシャルエンジニアリングの手法の一つであり,不用意に捨てられた機密情報の印刷物をオフィスの紙ごみの中から探し出す。
通信を行う2者間に割り込んで,両者が交換する情報を自分のものとすり替えることによって,気付かれることなく盗聴する。
データベースを利用するWebサイトに入力パラメータとしてSQL文の断片を与えることによって,データベースを改ざんする。
【解説】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の機密情報を得る。
正しい。サイドチャネル攻撃は、暗号アルゴリズムそのものではなく、暗号処理中に漏れる物理的な情報(例: 処理時間、電磁波、消費電力)を利用して機密情報を取得する攻撃です。
イ: 企業などの機密情報を詐取するソーシャルエンジニアリングの手法の一つであり,不用意に捨てられた機密情報の印刷物をオフィスの紙ごみの中から探し出す。
誤り。これは「ダンプスターダイビング」と呼ばれるソーシャルエンジニアリングの一種であり、サイドチャネル攻撃ではありません。
ウ: 通信を行う2者間に割り込んで,両者が交換する情報を自分のものとすり替えることによって,気付かれることなく盗聴する。
誤り。これは「中間者攻撃(Man-in-the-Middle Attack)」であり、サイドチャネル攻撃とは異なります。
エ: データベースを利用するWebサイトに入力パラメータとしてSQL文の断片を与えることによって,データベースを改ざんする。
誤り。これは「SQLインジェクション」と呼ばれる攻撃であり、サイドチャネル攻撃ではありません。
【答え】
ア: 暗号アルゴリズムを実装した攻撃対象の物理デバイスから得られる物理量(処理時間や消費電流など)やエラーメッセージから,攻撃対象の機密情報を得る。
出典:平成29年度 春期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問3