令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6
ICMPエコー要求パケットの送信元IPアドレスに攻撃対象のIPアドレスを設定し,宛先にブロードキャストアドレスを設定して送信することによって攻撃対象を利用不能にさせる。
送信元IPアドレスに偽のIPアドレスを設定し,かつ,攻撃対象の受信可能範囲を超える大きなパケットを送信して攻撃対象を停止させる。
送信元IPアドレスに偽のIPアドレスを設定した大量のSYNパケットを送信し,攻撃対象からのSYN-ACKパケットに対してSYN-ACKの応答を送信しないことによって攻撃対象のリソースを枯渇させる。
ボットネットを使って多数の端末から攻撃対象のメールサーバに大量のなりすましメールを送信し,攻撃対象のメールサーバを停止させる。
【解説】
ア: ICMPエコー要求パケットの送信元IPアドレスに攻撃対象のIPアドレスを設定し,宛先にブロードキャストアドレスを設定して送信することによって攻撃対象を利用不能にさせる。
正しい。Smurf攻撃は、ICMPエコー要求(ping)の送信元アドレスを攻撃対象に偽装し、ブロードキャストアドレスを宛先に設定して大量のレスポンスを生成させる手法です。これにより、攻撃対象のネットワークが過負荷状態に陥ります。
Smurf(スマーフ)は、「青い小人のキャラクター」の名前に由来し、攻撃がネットワークを小さな負荷が集まる形で過剰にする様子を連想させることから名付けられました。
イ: 送信元IPアドレスに偽のIPアドレスを設定し,かつ,攻撃対象の受信可能範囲を超える大きなパケットを送信して攻撃対象を停止させる。
誤り。これはSmurf攻撃ではなく、別の種類のDoS攻撃の説明です。
ウ: 送信元IPアドレスに偽のIPアドレスを設定した大量のSYNパケットを送信し,攻撃対象からのSYN-ACKパケットに対してSYN-ACKの応答を送信しないことによって攻撃対象のリソースを枯渇させる。
誤り。これはSYNフラッド攻撃の説明です。
エ: ボットネットを使って多数の端末から攻撃対象のメールサーバに大量のなりすましメールを送信し,攻撃対象のメールサーバを停止させる。
誤り。これはメールサーバを狙ったDDoS攻撃の説明であり、Smurf攻撃ではありません。
【答え】
ア: ICMPエコー要求パケットの送信元IPアドレスに攻撃対象のIPアドレスを設定し,宛先にブロードキャストアドレスを設定して送信することによって攻撃対象を利用不能にさせる。
出典:令和6年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問6